チーズの試作活動
さぁ、チーズ工房の開業ももうすぐ目の前に見えてきました。
不甲斐無いことに、以前の目標より、開業の予定はどんどん延びに延びて・・・。その中でも、新聞や町の広報にもチーズ工房の開業の話が記載され、反響もありました。
このまま目処が立たないままではいけないと、開業の体制が整うまでは、チーズに専念することになりました。ただ今、試作を作りつつ、工房の仕上げ、そして保健所と支庁への申請関係を進めています。
本日はセミハードチーズの試作。
セミハードチーズとは、ゴーダチーズなどの分類で、製造時に圧力で形を整え、数ヶ月の熟成を経て仕上がる、やや固めのチーズの分類です。
では、大まかなセミハードチーズの製造工程の紹介です。
①殺菌
チーズバットという大きな容器の中で、湯銭でミルクを温め、63℃で30分間保持して、低温殺菌をします。
市販の牛乳でよくある高温殺菌では、ミルクのタンパク質の状態が変わってしまい、チーズには使えないのです。極力ミルクへのダメージを押さえ殺菌するには、63℃で30分になります。
②スタータ添加
殺菌後、ミルクを30℃台まで冷やし、温度を保ちつつ、そこへスタータ(乳酸菌)を添加し、少し寝かせます。
セミハードチーズに使われる乳酸菌は中温菌といって、30℃台が一番活躍出来る乳酸菌になります。その中温菌も種類が何種類かあります。
スタータは、製造メーカーが乳酸菌をブレンドして、濃縮乾燥冷凍させたものを使っています。それをDVS(ダイレクトバットセット)と呼びます。メーカーによっても違うし、メーカーの中でもさまざまなブレンドのスタータを扱っています。
③レンネット添加
乳酸菌の力で少々酸生成されたミルクにレンネットという凝乳酵素を添加します。
レンネットとは、反芻動物が乳を効果的に消化するために、第4胃で作られる酵素で、この酵素の力で、ミルクは添加後約30分で、プリンのようにプルプルの状態で固まるのです。
④カッティング
固まったミルクを、ピアノ線が張ってある器具で、5~10mm角のサイコロ状にカットします。
そうすることで、断面から水分が抜けてきます。これをホエイと言って、ホエイは水分の他に、乳糖(炭水化物)、ホエイタンパク(ミルクの中のタンパク質の20%はホエイタンパク)、水溶性ビタミンなどを含んでいるので、栄養はまだまだあります。
⑤攪拌
サイコロ状に固体化したミルクをカードと言います。カードとホエイを攪拌することで、カードの中から、どんどんホエイが出てきます。始めは、柔らかいカードが崩れないよう、手で優しく攪拌します。
⑥加温(クッキング)
ある程度、カードからホエイが抜けて、固体として固くなり始めたら、攪拌し続けながら、全体の温度を40度近くまで、ゆっくり時間をかけて温めます。
そうすることで、さらにホエイが抜け出し、さらに固さが増します。
⑦攪拌
温度が上がった後もさらに攪拌を続けます。ここまで固くなったら機械で攪拌します。
このような状態です。
⑧型詰め(モールディング)
カードからしっかりホエイが抜け、目標の酸生成(pH)ができたら、ホエイをバケツに抜き取り、カードを型につめ、重石を乗せます。
⑨反転
ある程度したらチーズを型から出し、ひっくり返して上下均等に圧がかかるようにします。この時、重石も増やします。これを2回繰り返します。
このようになります。
⑩冷却
型で形が整ったら、流水の中で一晩冷却します。朝から製造を始めて、夜に冷却。ここまででも時間がかかります。
⑪加塩
翌朝、グリーンチーズ(熟成前のチーズのこと)を、飽和食塩水の中へ数時間漬け込み、塩分を浸透させます。
⑫乾燥
塩水から取り出した後、10℃前後の環境で、間接的に風を当てて、1日~数日で表面を適度に乾かします。
⑬熟成
10℃前後、湿度約90%の熟成庫の中で、2ヶ月以上熟成させます。ムラ無く熟成されるよう毎日ひっくり返しながら、表皮のケアをします。
これで完成です。チーズ作りにはとても時間が必要、焦りは禁物で、じっくりゆっくり時間をかけて日々育てていくものですね。
時間がかかるのは大変ですが、、、やっぱりそこが魅力でやりがいですね(^▽^)
今、セミハードの試作では、スタータをいろんな種類で試し、うちの牧場のミルクとの相性が良い、より美味しい組み合わせを探しつつ、試作をしています。
結果は2~3ヵ月後。商品化はそれからですね。
もっと写真を撮る余裕が出来たら、またチーズの話を写真を織り交ぜてしたいと思います!





































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