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2008年8月25日 (月)

チーズの試作活動

さぁ、チーズ工房の開業ももうすぐ目の前に見えてきました。

不甲斐無いことに、以前の目標より、開業の予定はどんどん延びに延びて・・・。その中でも、新聞や町の広報にもチーズ工房の開業の話が記載され、反響もありました。

このまま目処が立たないままではいけないと、開業の体制が整うまでは、チーズに専念することになりました。ただ今、試作を作りつつ、工房の仕上げ、そして保健所と支庁への申請関係を進めています。

本日はセミハードチーズの試作。

セミハードチーズとは、ゴーダチーズなどの分類で、製造時に圧力で形を整え、数ヶ月の熟成を経て仕上がる、やや固めのチーズの分類です。

では、大まかなセミハードチーズの製造工程の紹介です。

①殺菌

チーズバットという大きな容器の中で、湯銭でミルクを温め、63℃で30分間保持して、低温殺菌をします。

市販の牛乳でよくある高温殺菌では、ミルクのタンパク質の状態が変わってしまい、チーズには使えないのです。極力ミルクへのダメージを押さえ殺菌するには、63℃で30分になります。

②スタータ添加

殺菌後、ミルクを30℃台まで冷やし、温度を保ちつつ、そこへスタータ(乳酸菌)を添加し、少し寝かせます。

セミハードチーズに使われる乳酸菌は中温菌といって、30℃台が一番活躍出来る乳酸菌になります。その中温菌も種類が何種類かあります。

スタータは、製造メーカーが乳酸菌をブレンドして、濃縮乾燥冷凍させたものを使っています。それをDVS(ダイレクトバットセット)と呼びます。メーカーによっても違うし、メーカーの中でもさまざまなブレンドのスタータを扱っています。

③レンネット添加

乳酸菌の力で少々酸生成されたミルクにレンネットという凝乳酵素を添加します。

レンネットとは、反芻動物が乳を効果的に消化するために、第4胃で作られる酵素で、この酵素の力で、ミルクは添加後約30分で、プリンのようにプルプルの状態で固まるのです。

④カッティング

固まったミルクを、ピアノ線が張ってある器具で、5~10mm角のサイコロ状にカットします。

そうすることで、断面から水分が抜けてきます。これをホエイと言って、ホエイは水分の他に、乳糖(炭水化物)、ホエイタンパク(ミルクの中のタンパク質の20%はホエイタンパク)、水溶性ビタミンなどを含んでいるので、栄養はまだまだあります。

⑤攪拌

サイコロ状に固体化したミルクをカードと言います。カードとホエイを攪拌することで、カードの中から、どんどんホエイが出てきます。始めは、柔らかいカードが崩れないよう、手で優しく攪拌します。

⑥加温(クッキング)

ある程度、カードからホエイが抜けて、固体として固くなり始めたら、攪拌し続けながら、全体の温度を40度近くまで、ゆっくり時間をかけて温めます。

そうすることで、さらにホエイが抜け出し、さらに固さが増します。

⑦攪拌

温度が上がった後もさらに攪拌を続けます。ここまで固くなったら機械で攪拌します。

Cimg3647

このような状態です。

⑧型詰め(モールディング)

カードからしっかりホエイが抜け、目標の酸生成(pH)ができたら、ホエイをバケツに抜き取り、カードを型につめ、重石を乗せます。

⑨反転

ある程度したらチーズを型から出し、ひっくり返して上下均等に圧がかかるようにします。この時、重石も増やします。これを2回繰り返します。

Cimg3648

このようになります。

⑩冷却

型で形が整ったら、流水の中で一晩冷却します。朝から製造を始めて、夜に冷却。ここまででも時間がかかります。

⑪加塩

翌朝、グリーンチーズ(熟成前のチーズのこと)を、飽和食塩水の中へ数時間漬け込み、塩分を浸透させます。

⑫乾燥

塩水から取り出した後、10℃前後の環境で、間接的に風を当てて、1日~数日で表面を適度に乾かします。

⑬熟成

10℃前後、湿度約90%の熟成庫の中で、2ヶ月以上熟成させます。ムラ無く熟成されるよう毎日ひっくり返しながら、表皮のケアをします。

これで完成です。チーズ作りにはとても時間が必要、焦りは禁物で、じっくりゆっくり時間をかけて日々育てていくものですね。

時間がかかるのは大変ですが、、、やっぱりそこが魅力でやりがいですね(^▽^)

今、セミハードの試作では、スタータをいろんな種類で試し、うちの牧場のミルクとの相性が良い、より美味しい組み合わせを探しつつ、試作をしています。

結果は2~3ヵ月後。商品化はそれからですね。

もっと写真を撮る余裕が出来たら、またチーズの話を写真を織り交ぜてしたいと思います!

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コメント

がんばってますね~。
試作、これからたくさんするんですね。
あの大きなバットで何回か試作をする…、
ということは?!

ふっふっふ。
できたチーズが届くのを、楽しみにしていますよ~(笑)

投稿: みっちゃん | 2008年8月26日 (火) 06:16

楽しみにしてますよ~~。
いろんなチーズを作ってください。

投稿: はたかおり | 2008年8月26日 (火) 09:22

チーズ作りって、すごく工程が多いんですね~!チーズ作ってるの間近で見てたのに、ちゃんとわかってなかったです…(笑)
試行錯誤、大変だと思いますが、とても楽しみですね♪

投稿: とみ | 2008年8月26日 (火) 21:03

やっほ~♪

ケンゴくん、200ℓだったっけ?バット。
とっても大きいねぇ~ヽ(^◇^*)/

私も、昨日朝からモッツァレラに取り組んで、
ストレッチテストするの忘れて
12リットル分、失敗(涙・・・pHメーター買うか…

でも悔やみきれず、リベンジして
夜の10時からもう一度同量で作って
寝たのは朝の4時・・・_| ̄|○ガックシ・・
でも研修でやった、あのモッツァレラの引きちぎり方が
とっても楽しくて、
旦那が裂けるチーズが食べたい人だけど、
全部モッツァレラにしたかったくらい・・・。

ケンゴくん、
モッツァレラって
引きちぎる前もかなり練った方が良いの?
10kgで約1時間ってあったけど・・・。

一塊にして渦巻きのように片手に手繰り寄せていた、
あの研修のやり方で、
渦巻きは一周だけだったか…若干忘れ気味・・・(涙
今回は全体的には柔らかく出来たけど、
どうも何回も引き伸ばして作った裂けるチーズの方が
柔らかい感じがしたんだよね。

また来年も行くっす!

投稿: ラムネ | 2008年8月26日 (火) 22:52

みっちゃん

ふっふっふ、スルドイ(笑)
熟成されたら、食べ比べのモニターをぜひお願いします!

投稿: ケンゴ | 2008年8月27日 (水) 22:52

はたかおりさん

ありがとうございます!
基礎が仕上がったら、発想とユーモア、遊び心まで活かせられたらな~と思い描いています(^^)

投稿: ケンゴ | 2008年8月27日 (水) 22:54

とみさん

発酵食品は「作る」というより「育てる」の方が良い言い方と思うくらい、時間がかかりますね。
どんな子(チーズ)に育つのか、楽しみにしながら、熟成庫で磨いています(^_^)

投稿: ケンゴ | 2008年8月27日 (水) 22:58

ラムネさん

やっほ~、こんばんは!
バットは250リットルですね、浴槽くらいの大きさです。

モッツァレラづくり奮闘しているんですね!
みっちゃんがpHを計るのにアースチェッカーを使っていると聞いて、すごくいいアイデアだと思いました。代用で使うにはいいかも、です。
モッツァレラの練るのは、言葉で説明するのは難しいですけど(>_<;)
個人的見解ですが、パスタフィラータは、練り足りなくても、練りすぎてもよくなくて。でも練り足りないよりは練が多い方が良いと思います。
1回の練るカードの量を少なくする方が、手間はかかりますが、失敗は少ないかと思います。
練る方法も個々で違ったりしますよね、うちは飯台と竹べらで練ります。
だいぶ昔、ブログの記事にしたので、良かったら見てみてください(^▽^)
http://unagidogyuka.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/post_4071.html
と言いつつも、僕もまだまだ試行錯誤中です。理想の出来にならないんですよね(>_<)

投稿: ケンゴ | 2008年8月27日 (水) 23:23

ケンゴ君のチーズ食べてみたいなぁ~。

チーズ作りは未経験。
一度はやってみたいもんです。

カチョなんとかっていうやつ
(焼いて食べるってネットに載ってて)
あれ美味しそうlovely

セミハードの、道北のチーズ工房のやつを食べたことあるくらい。

はやく通販できれるといいなheart01

投稿: 六花 | 2008年8月29日 (金) 15:40

始まりましたね。
もう、自分の事のように、ドキドキ、ワクワクしてしまいます。
チーズは、育てるもの。まったくそうですね。

私も、暇を作って時々は、作りますよ。
もう、一ヶ月も経ってしまいましたが、見せていただいた工房で、着々と、試作品ができあがるのが、楽しみですよ。

あのときは、本当に忙しいのに、お話が出来て良かったです。

それにね、このブログで、チーズの研修で知り合えた方のコメントにも、いろいろ、勉強になったり、刺激になったりするので、いいなぁ~(^^) 

ラムネさんも、裂けるチーズに苦戦しているのね。。。
うん、がんばろうね。
練りの時に成功か、失敗か、分かるのが、嬉しいやら、悲しいやら。。。(笑)

投稿: 髙木牧場 | 2008年8月30日 (土) 00:58

ケンゴくん、
↑過去の貴重な体験談を教えてくれて、
本当にありがとう!
やっぱりよく練った方がいいんだね~。
私は低温やけどしながらゴム手で練ってるよ(失笑
飯台がないんだよね・・・(買うか~♪

私もあのチーズバット(お借りしたと言っていたもの)が
欲しかったけど、今はもう生産してないみたいだね。
でも結局、今考えると排水できるような施設がないと
ダメかしらねぇ・・・。
家の台所で…というわけにはいかないのかしら?
海外の資材扱っているNascoの雑誌みても、
確か7キロ用は売ってるんだけど、
微妙に少ないね(笑

うちね、実は来月から太陽光発電することになって、
台所がIHクッキングヒーターになるんだけど、
その時のためにって、大きい寸胴鍋と、
その湯煎用に半寸胴鍋を買いました。
その鍋が15ℓは処理出来るので、
今のところはそれが主ですねぇ…。


↑高木牧場さま
 あ!!!! もしかして…と思ったんですが、
あの研修の時にヨーグルトデザートを持ってきてくれた
奥様ですよね?!
裂けるチーズは意外と簡単(というか裂くことで
ごまかしがきく感じ?!アハハ
 やわらか~いモッツァレラ♪
私の永遠のテーマかもしれません・・・。
いつか高木牧場さんとこにも主人と遊びに行きたいです♪

投稿: ラムネ | 2008年8月30日 (土) 15:00

六花さん

カチョカバロでしたら、家庭でも作りやすいチーズですよ。
冷蔵庫で2週間熟成すると形になるので、機会があったら教えますね(^^)
僕の作ったチーズは、もうちょっと待っててください。
モニターをお願いしたいと思っています!

投稿: ケンゴ | 2008年9月 1日 (月) 08:39

髙木牧場さん

こちらこそ、この間は来てくださって嬉しかったです(^^)
工房がやっと活躍してきました。
支庁と保健所の視察でも、嬉しいことに施設に指摘されるような点はほとんど無く、スムーズに開業の申請に移行できそうです。

あの乳製品研修の後でも、こうしてチーズの話題になると、研修仲間からコメントをもらって、お話が出来るのはホントに嬉しいですね!
高木さんも、チーズ作り楽しんでください!

投稿: ケンゴ | 2008年9月 1日 (月) 08:48

ラムネさん

モッツァレラは飯台で練る方が、ステンボウルより底でカードが滑らないので、
力が逃げずに伸ばせられるので、手づかみでなくても、ヘラでも練りやすくなります(^^)

それと、商売にするとしたらのことは、直接メールしますねmail

投稿: ケンゴ | 2008年9月 1日 (月) 09:00

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